Data Visualizations
疾病負担と我が国における研究助成
概要
2000 – 2012年における日本の疾患負荷および疾患カテゴリー毎の科学研究助成金の分配を可視化しました。チャート図は障害調整生命年、生存損失生命年および障害損失生命年に基づいた疾病負荷を表します。各バブルの大きさは疾病負荷の大きさを表し、バブル配置の高さは各カテゴリー毎への科学研究助成金に対応しています。バブルの中央をクリックすると、疾患カテゴリーと関連する研究成果の詳細をみることができます。研究助成の種数や助成金に応じて、バブルの軸を変化させることができます。タブを切り替えることで、疾病負荷のバブルチャートから年毎の研究助成金の棒グラフに表示替えができます。切り替え後、国内で女性を受けている研究プロジェクトの総数や保健科学研究に配分されているファンドの総額をみることができます。疾患のカテゴリー別のみならず、臨床や社会医学といった研究細目別の総額も閲覧できます。
注：生存損失生命年（YLLs）とは、疾病による早期死亡によって日本における総生存年の損失を測る指標です。仮に50歳で癌により死亡した人がいた場合、あと30年以上は生存したと期待される分だけ生存年を損失したことになります。一方、障害損失生命年（YLDs）とは、障害を負ったまま生存する年月を表す指標です。関節炎のように、死に至る病ではないが、生活の質 の低下につながる疾病の負荷を測る上で用いられます。生存損失年および傷害損失年から、あるコミュニティーにおける疾患の総負荷を表す障害調整生命年 (disability-adjusted life years: DALYs) が計算できます。
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参照
GBD 2013 Mortality and Causes of Death Collaborators. Global, regional, and national age–sex specific all-cause and cause-specific mortality for 240 causes of death, 1990–2013: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2013. The Lancet. Online First. Available at:
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2814%2961682-2/abstract.
Institute for Health Metrics and Evaluation (IHME). Mortality Visualization. Seattle, WA: IHME, 2014.
Available at: http://vizhub.healthdata.org/gbd-cause-patterns/.
National Institute of Informatics. Database of Grants-in-Aid for Scientific Research. Tokyo, Japan: NII, 2015.
Available at: https://kaken.nii.ac.jp/en/p.
Ministry of Health, Labor and Welfare. MHLW Grants System. Tokyo, Japan: National Institute of Public Health, 2014. Available at: http://mhlw-grants.niph.go.jp/index.html.
使用データ
疾病負荷に関するデータは当教室も参加するGBD2013から取得し、取得可能であった日本の人口年度データと併せて利用した。日本の人口、年齢、性別で調整した指標 (障害調整生命年、生存損失生命年および障害損失生命年) それぞれに対して線形回帰モデルによるフィッティングを行い、年別の指標の予測値を計算した。2012年以降は日本の人口予測統計に基づく予想を表示している。助成金の頭数と金額は国立情報学研究所および厚生労働省のデータベースから取得し、疾病負荷データに対応するカテゴリー毎に総額を集計した。用いた全てのデータはCSV形式でダウンロード可能である。
